トイレは一回流すと何リットルくらいの水が流れるのでしょう。もちろんトイレの型式によっても変わってきますが、一般的なもので13リットル程度の量が流れています。
そう考えると、一回でかなりの量の水が使われていることがわかります。トイレは毎日使うものですから、その水を節水することが出来れば、一年換算ではかなりの量が節約できることも容易に想像できます。
そのためでしょうか、世の中のエコブームにのっかって、トイレの節水方法もずいぶん紹介されていきました。しかしたとえばペットボトルをトイレタンクに沈めるなどのおすすめできない方法は有名になりましたが、「これが正しいトイレの節水方法だ」というのはなんとなく曖昧なままのようです。ここではトイレの節水について考えてみようと思います。
トイレにはそのトイレごとに適切な水量というものが設定されています。つまりその水量による水圧がないと、そこに設置されたトイレの条件、形状などでは充分に流すことができないという、一定の基準があるというわけです。ここに、ペットボトルによる水量調整が肯定されない理由があります。もしも水流不足でそのトイレが詰まってしまったなら、そのほうが手間も修理費用もかかってしまいますし、日常的に「一度では流れ切らない」という状態がつづけば、結局何度も水を流すことになるからです。
そういう意味では市販の節水弁の使用にも疑問が残ります。通常のトイレは一旦レバーを引くと水が流れつづけますが、タンク内に設置する簡単な器具することでレバーを戻すとすぐに水が止まるようにすることができるのです。当然水量を任意に調整できるので節水につながりますが、目に見える部分以外、排水管までの水圧を見越した設計のトイレの水量には不向きかもしれないからです。
結局のところ、設置段階から節水できるような設計になっているトイレを選ぶことが、最も効率的な節水方法なのかもしれません。